風力発電

沖縄電力が、沖縄新エネ開発株式会社、株式会社日立製作所、株式会社日立エンジニアリングサービスと共に資源エネルギー庁長官賞を受賞した離島用風力発電ハイブリッドシステムとはどのようなシステムであろうか。

従来の離島の電源は小規模なディーゼル発電に依存しており、発電コストは高い。
それに対し、沖縄電力のこのシステムでは、280kWの風力発電機をディーゼル発電機5基とハイブリッドし、常に風力エネルギーを自動的に優先して利用し、ディーゼル燃料の節約を図るとともに、蓄電池等で風力発電に特有の急な出力変動を安定に制御できるようになっている。

これにより沖縄電力は、離島にあっても、低コストに良質な電力供給を実現した。

この沖縄電力の先進性と高い技術力、そして今後の離島電源のあり方を示した点を評価されたのであろう。


機器・システム・設備等の特長

沖縄電力のこのシステムは、発電出力が風の強弱により発生したり、風車が停止して急激に出力低下を起こしても、蓄電池が出力を補償します。

つまり自然エネルギーを利用する上で問題とされる電圧変動や周波数変動を抑え、良質の電気を沖縄電力は安定に供給できるのです。

必要とされる電気に対する風力の発電量からディーゼル発電機を自動的に起動・停止し、トータルで出力制御を行なうことにより、風力発電の電気をムダなく最大限に活用できます。

これにより、沖縄電力はディーゼル発電機の燃料を節約するとともに、CO2低減も可能にしました。

また、出力変動の少ない可変速タイプの風車と蓄電池を組み合わせたハイブリッドシステムとしたことにより、沖縄電力の離島への風力発電の導入可能量が、単独設置の場合より大きくなり、自然エネルギー利用の拡大を図ることができました。


●仕様

風力発電出力:280W
ディーゼル発電出力:750W(波照間島、5基)+750W(多良間島、5基)
交流-直流変換器:300kW
蓄電池容量:400kWh(波照間島)+600kWh(多良間島)

沖縄県大手企業としての様々な顔

沖縄電力株式会社の沖縄県における大手企業としての顔を他に見てみましょう。

例えば過去1年間の沖縄電力の株価は、7000円±500円(安値6590円、高値7480円)でした。

これは他の電力会社9社の株価と比較しても、3000円台の東京電力、中部電力、3000円前後の北海道電力、東北電力、関西電力、九州電力、2000円台の北陸電力、中国電力、四国電力と比較しても、はるかに高いですね。

沖縄電力は、風力発電(風向風速予測制御システム)、太陽光発電(タイ国との太陽光発電国際共同実証研究)、電力貯蓄(負荷平準化や系統安定化を目的とした電力貯蔵システムの構築)、石炭灰有効利用研究(肥料、土木材料)等の研究開発を行っています。

特に沖縄電力が、沖縄新エネ開発株式会社、株式会社日立製作所、株式会社日立エンジニアリングサービスと共同で開発した離島用風力発電ハイブリッドシステムでは、資源エネルギー庁長官賞を受賞している。

成り立ち

沖縄電力株式会社は、日本の電力会社10社の中で最も若い電力会社です。

沖縄電力以外の9社は、1939年に戦時国家体制のもとで発足した特殊法人日本発送電が、1951年5月1日に分割して出来ました。

これに対し、沖縄電力は、沖縄が日本に返還される前の米軍統治時の琉球列島米国民政府の出資により1954年2月に発足した琉球電力公社が、母体です。

1972年5月、沖縄の本土復帰時、沖縄県発足と同時に国と県が出資する特殊法人とし設立された沖縄電力株式会社が、その琉球電力公社から電力事業を引き継いだものです。

その後、沖縄電力株式会社は、1976年4月に沖縄本島内の沖縄配電、松岡配電、中央配電、比謝川配電、名護配電の五つの配電会社を合併し、発送配電の一環供給体制を確立しました。

しかし、沖縄電力が、沖縄県の全島の電力化を終えるには更に8年を要し、完了したのは1982年でした。

沖縄電力が、特殊法人から民営化するには、それから更に6年後の1988年10月までかかりました。

この民営化した沖縄電力株式会社が、電気事業連合会に加盟したのは、それから12年後の2000年3月のことです。

2000年と言えば、ほんの数年前のことです。
随分、時間を掛けたものです。

(電気事業連合会:1952年、その前年に本土の電力会社9社により電気事業の運営の円滑化を目的に設立された各電力会社の連合会)

概要

沖縄電力株式会社は、沖縄県における大手企業の一つで、1988年に特殊法人から民営化されたとはいえ、もともと国と県が設立に関わったこともあり、株式の約4%は沖縄県が保有しています。

沖縄電力は、2006年の3月記の連結売上高を見てみると、電力会社とはいえ電気事業が占める割合は74.2%で、建設業の10.8%とその他の事業の14.9%が他に占めています。

沖縄電力の電力会社としての規模を数値から見てみると、2005年度販売電力量の実績は、73億4636万8000キロワットであり、他の電力会社と比較して最も小さい。
(販売電力量の内訳は、一般家庭向けが39.5%、商業用その他が48.3%、大口産業用が12.2%(内米軍基地向け9.4%)であった。)

沖縄電力は、その供給地域が沖縄本島と離島のみであることを考えると、日本国内の電力会社10社中10位であることも致し方ないか。

因みに沖縄電力の発電設備は100%が火力とのこと。この点でも、既に火力比率を下げている他の電力会社に遅れを取っているようですが、見方を変えれば原子力発電所のない安全な地域とも言えるのではないでしょうか。

また、2010年には、沖縄電力は燃料にLNGを使用する吉の浦火力発電所を沖縄県中城村で運転開始する予定であり、将来に向けて風力発電の実用化研究にも力を入れているようである。


2006年11月の沖縄県知事選で知事に選ばれた仲井真弘多氏(67)は、沖縄電力元会長である。

会社データ

沖縄電力の会社データです。

沖縄電力株式会社
The Okinawa Electric Power Company,Incorporated

種類:株式会社

市場情報:東証1部 9511

略称:沖電

本社所在地:〒901-2602 沖縄県浦添市牧港5-2-1

電話番号:098-877-2341

業種:電力

事業内容:電気事業、電気機械器具の製造・販売他

代表者:代表取締役社長 當眞嗣吉

資本金:75億8600万円(2006年3月31日現在)

売上高:単体1436億5400万円
    連結1570億8000万円
   (2006年3月期)

総資産:単体3566億6000万円
    連結3786億6600万円
   (2006年3月31日現在)

従業員数:単体1497人
     連結2569人
   (2006年3月31日現在)

決算期:3月

主要株主:沖縄県4.97%
     沖縄銀行4.78%
     社員持株会4.28%
     琉球銀行3.12%
   (2006年3月31日現在)


●事業所
  本店:沖縄県浦添市牧港五丁目2-1
  那覇支店:沖縄県那覇市旭町114-4
  糸満営業所:沖縄県糸満市西崎一丁目4-1
  与那原営業所:沖縄県島尻郡与那原町字上与那原383
  浦添支店:沖縄県浦添市牧港四丁目11-3
  うるま支店:沖縄県うるま市字江洲358-2
  名護支店:沖縄県名護市東江五丁目12-27
  宮古支店:沖縄県宮古島市平良字荷川取459-1
  八重山支店:沖縄県石垣市字大浜441-2

●発電設備:火力発電所(全発電量の9割以上)
 ◇汽力発電所/4地点(1,467,000kW)
   牧港火力発電所(沖縄県浦添市)
   石川火力発電所(沖縄県うるま市)
   具志川火力発電所(沖縄県うるま市)
   金武火力発電所(沖縄県国頭郡金武町)
 ◇ガスタービン発電所/4地点(291,000kW)
   牧港ガスタービン発電所(沖縄県浦添市)
   石川ガスタービン発電所(沖縄県うるま市)
   宮古ガスタービン発電所(沖縄県宮古島市)
   石垣ガスタービン発電所(沖縄県石垣市)
 ◇内燃力発電所…14地点(158,125kW)
   久米島発電所(沖縄県島尻郡久米島町)
   伊是名発電所(沖縄県島尻郡伊是名村)
   渡嘉敷発電所(沖縄県島尻郡渡嘉敷村)
   渡名喜発電所(沖縄県島尻郡渡名喜村)
   粟国発電所(沖縄県島尻郡粟国村)
   南大東発電所(沖縄県島尻郡南大東村)
   北大東発電所(沖縄県島尻郡北大東村)
   宮古発電所(沖縄県宮古島市)
   宮古第二発電所(沖縄県宮古島市)
   新多良間発電所(沖縄県宮古郡多良間村)
   石垣発電所(沖縄県石垣市)
   石垣第二発電所(沖縄県石垣市)
   波照間発電所(沖縄県八重山郡竹富町)
   与那国発電所(沖縄県八重山郡与那国町)

●関連会社
 ◇連結子会社
   沖電工(建設業)
   沖電企業(電気事業に必要な周辺関連業務)
   沖縄プラント工業(電気事業に必要な周辺関連業務)
   沖縄電機工業(電気事業に必要な周辺関連業務)
   沖電開発(不動産業)
   沖電グローバルシステムズ(情報通信事業)
   沖電設計(建設業)
   沖縄新エネ開発(建設業)
   沖縄通信ネットワーク(情報通信事業)
   沖設備(建設業)
   ファーストライディングテクノロジー(情報通信事業)
   プログレッシブエナジー(分散型電源事業)
   カヌチャコミュニティ(介護関連事業)

 ◇その他関連会社・出資会社
   キューテック(経営コンサルタント)
   トラステッド・テクノロジー(セキュリティコンサルティング)
   がんじゅう(豚肉卸・小売)
   グレイス・ラム(ラム酒製造販売)
   Aqua Culture Okinawa(サンゴ養殖)
   美海トレーディング(窯業製品等製造販売)
   ホイアン沖縄工芸センター(吹きガラス製造・輸出販売)
   アステル沖縄
      −2005年1月末解散、その後ウィルコム沖縄へ営業譲渡される。
       ウィルコム沖縄は沖縄電力の関連会社ではなくウィルコムの子会社
       (沖電は14%の出資。)
   カヌチャベイリゾート
   沖縄セルラー電話
   沖縄都市モノレール
   サンエー
   リウボウインダストリー
   國場組
   りゅうせき


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